顎関節症とは?
顎関節症になる原因
「口が開きにくく違和感がある」、「口が大きくひらかない」「鏡を見ると下顎(したあご)が左右非対称になっている」などの症状でお悩みではありませんか?
そういった場合は、顎の関節の周りが何らかの要因で機能の低下を引き起こしており、顎関節症(がくかんせつしょう)と呼ばれる傷病名であることがあります。
日本人の50%が一生の間に一度は顎の痛みを経験する統計があり、年々若年化しているのが現状です。
また顎関節症に罹患する方は近年急速に増加しており、その理由として考えられるのは食生活の変化です。
近年は固い食べ物が少なくなり、柔らかい物が多くなったことで、物を強く噛んだり、噛む回数が少なくなったりした為、顎が弱くなっている事が関係していると言われています。
顎関節症の原因はそれだけでなく、精神的ストレスや疲労を蓄積させる生活習慣、かみ合わせの異常などが挙げられます。
直接的には歯ぎしりや食いしばりによる原因も多くあります。
機能面での顎関節症の原因を大別してみると、
1. 下顎骨(顎の骨)の異常
①関節の位置がずれる
②関節(および関節内の軟骨)の変形
③咀嚼筋(噛む為に使う筋肉)のバランスの悪さ(特に左右)
2. 歯の噛み合せが悪い
3. 骨盤や背骨など、姿勢や身体全体のゆがみ
などが挙げられます。
また、顎関節症は自律神経失調症やうつ病、心身症とも関連が深いと言われています。 顎の状態が気になると、精神的にもストレスになります。
通常の顎関節症は、複数の原因が関係しており、対処が難しいとされているので、 歯科や口腔外科に行っても治らない方は、ぜひご相談下さい。
顎関節症の症状と対処(顎関節矯正)
顎関節症の症状として挙げられるのが次の4つです。
1. 顎が痛む
2. 口が大きく開けられない
3. 顎を動かすと音がする
4. かみ合わせに違和感がある
顎を左右(普段動かさない方向)に意図的にずらしたりたりすると、ポキッ、ガクッと音が鳴る場合、面白がってポキポキ鳴らすと関節周辺に負担がかかり症状が悪化する恐れがあるので注意して下さい。
音は気にはなるかと思いますが、痛みがない場合は、そのままそっとしておくと数年後に勝手に治っている事もあります。
それ以外の上記4つの症状がある場合は、対策としては、顎関節症は顎の左右を同じように使っていないことが原因なので、食事の時には必ず左右の歯で同時に噛むようにしてください。
また、顎は首と連動して動いています。
食事に関連して言えば、テレビを横に見ながら食事をするなどいわゆる悪い姿勢は顎にも首にも筋肉の偏りを作る原因になりますので、避けた方が無難です。
また噛み合わせ・歯並び・歯ぎしり・食いしばり等の原因も噛み合わさっている事が多く、当院での受診後には歯科での治療を併用する事をお勧めする事もあります。
顎関節症の初期は常に痛みがあるわけではないため、「これぐらいは大丈夫」と放置しがちです。
その結果、気が付かないうちに徐々に悪化し、顎関節部の痛みだけでなく頭痛や肩凝り・首の痛みなど、顎に近いところから症状が広がり、更には背部痛・腰痛などの問題を引き起こしてしまうこともあります。
顎関節症治療の開始時期の目安として、顎が左右にゆがんでいる、かみ合わせが悪い感じがする、顎の部分に違和感がある、このような症状が現れてきたらまずは当院に受診することをお勧めします。